バレエレッスンはプリエに始まり、プリエに終わる―大人バレエ初心者のための「プリエ」基本ガイド
バレエレッスンを受けると、ほぼ必ず最初に出てくる動きがあります。
それが プリエ(Plié) です。
「バレエはプリエに始まり、プリエに終わる」
と言う先生もいるほど、この動きはバレエの基礎中の基礎。
見た目はとてもシンプルですが、実はジャンプ・回転・移動など、あらゆる動きの土台になっています。
今回は、そんなプリエについて初心者向けに整理してみました。
多くのバレエ教室で自分がレッスンで注意されてきたことも含め、チェックリストにしてまとめているので参考にしてみてください。
※言うまでもないことですが、バレエを学ぶ上で大切なことは、自分が通っているバレエ教室の先生の指示に従うことです。あくまで補助的な参考として読んでみてください。
プリエとは?
「Plié(プリエ)」
⇒フランス語で「曲げる」という意味。
バレエでは
アン・ドゥオール(脚を外側に開く)を保ちながら、膝を曲げ伸ばしする動き
を指します。
ポイントは、単に膝を曲げるだけではないこと。
膝とつま先の向きを揃える
足で床をしっかり踏む
上体をまっすぐ保つ
こうした要素を意識しながら、身体を上下に動かします。
一見地味な動きですが、プリエの質がそのまま踊りの質につながると言っても過言ではありません。
プリエは大きく2種類ある
プリエは大きく分けて2種類あります。
それぞれ見ていきましょう。
①ドゥミ・プリエ(Demi-Plié)
「ドゥミ=半分」という意味のプリエ。
一般的に「プリエ」と言う場合、ほとんどはこのドゥミ・プリエを指します。
特徴は
かかとは床につけたまま
膝を横に開きながら曲げる
曲げられるところまで曲げる
この動きはバレエのあらゆる場面で使われます。
例えば
ジャンプの踏み切り
着地の衝撃吸収
回転の入り
次の動きへの準備
など、まさにバレエのバネのような存在です。
②グラン・プリエ(Grand-Plié)
「グランGrand=大きい」という意味のプリエ。
ドゥミ・プリエよりさらに深く膝を曲げる動きです。
基本的には
ドゥミ・プリエを通過してさらに曲げる
(2番ポジション以外では)かかとが自然に少し浮く
かかとは立ち上がるときにすぐ床へ戻す
という流れになります。
グラン・プリエは脚の柔軟性やコントロールを高めるだけでなく、下半身の強さと可動域を作る大切な練習でもあります。
プリエの主な機能
プリエには、バレエの動きを支えるいくつもの役割があります。
4点に絞ってご紹介しますので、プリエの主な機能を意識しながら、レッスンにのぞむといいでしょう。
①ジャンプの動力源
深く粘りのあるプリエがあると、高いジャンプが生まれます。
ジャンプの高さは、実は踏み切り前のプリエで決まると言ってもいいほど。
②着地の衝撃吸収
ジャンプの着地でプリエを使うことで、膝や足首への負担を減らすことができます。
着地のプリエは、怪我予防にも直結します。
③重心移動のバネ
プリエは、次の動きに移るためのバネの役割も持っています。
回転やステップが滑らかにつながるかどうかは、プリエ次第です。
④エレガンスの源
動きと動きの間に自然なプリエが入ると、踊りが途切れず流れます。
つまりプリエは、踊りの美しさそのものにも関係しているのです。
プリエ初心者チェックリスト10
レッスン中に意識したい10個のチェックリストにまとめてみました。
どれも多くの先生が指導していたことを整理したものなので、日々のレッスンの振り返りに使ってみてください!
①膝とつま先は同じ方向か?
膝が内側に入る「ニーイン(Knee-in)」は膝を痛める大きな原因。
膝とつま先は必ず同じ方向に膝を曲げるようにします。
②お尻が出ていないか?
お尻を突き出したり腰を反らせたりせず、骨盤をニュートラル(まっすぐ)に保つ意識を持ちます。
③土踏まずが潰れていないか?
足の内側に倒れるとアーチが崩れます。
足裏の外側まで床を感じるようにしましょう。
④上半身は引き上がっているか?
膝を曲げるときほど、上半身は上へ。
天井に引っ張られている感覚を持つと安定します。
⑤股関節から開いているか?
つま先だけ外に向けるのではなく、股関節から外に回す(アン・ドゥオール)意識が大切です。
⑥肩が上がっていないか?
集中すると肩が上がりがちになる人がたまにいます。
肩甲骨を下げて首を長く保つようにします。
⑦足裏の3点で床を押しているか?
親指の付け根
小指の付け根
かかと
この3点で均等に床を押す感覚が大切です。
⑧動きは滑らかか?
プリエは止まらず、一定のスピードで曲げて伸ばすのが理想です。
⑨かかとが浮いていないか?(ドゥミ・プリエ)
ドゥミ・プリエではかかとは絶対に床から離さないようにします。
これ大人バレエではよく散見される光景で、上げていいのは(第2ポジション以外の)グラン・プリエだけです。
⑩目線は下を向いていないか?
足元ばかり見ていると姿勢が崩れます。
遠くを見るような目線を意識しましょう。
最後に:プリエが変わると踊りが変わる!
プリエが安定すると、たとえばジャンプの感覚が変わります。
初心者のうちは「ドン」と跳ぶ感じになりがちですが、プリエが使えるようになると「フッ」と軽く浮くようなジャンプになります。
特に男性の場合、ここが整ってくるとキレと軽さの両方が出てきます。
ジャンプや回転は筋力だけでやるものではありません。
床を押す感覚を覚えることで、年齢に関係なく動きは大きく変わっていきます。
バレエの最初に出てくる地味な動きですが、プリエこそがすべての土台。
レッスンのたびに少しずつ意識してみると、きっと踊りが変わっていくはずです。
