今回は「足のポジション」について、主に大人バレエ初心者の方に向けてのお話です。
長くバレエのレッスンをしている人には、足に番号があることは当たり前ですが、始めたばかりの人は戸惑う方もいらっしゃるかもしれませんね。
指導者は、生徒は足のポジションを事前に把握していることを前提にレッスンをすすめていきますので、これから初めてバレエ教室に向かう方は、この足のポジション名だけは覚えていきましょう。
レッスンで使用する足のポジションは、基本的に1番から6番まであります。
他にも7番(6番で足を前後に開いた形)やバランシン・プラス(アティチュード・ア・テール)といった足のポジション名もありますが、あまりレッスンで使用されることはないので、6番まで覚えておけば、どこの教室に行っても必ず通用するはずです。
この記事では足の形しか基本的に書きませんが、まとめサイトにもなっていますので、もうちょっと注意点や詳細を知りたい方は、そちらの記事をご覧になっていただければと思います。
<こんな人にオススメの記事>
□初めてバレエ教室に行く前に、前もってレッスンの必須知識を知りたい。
□少しレッスンに通っているけど、改めて足のポジション名と注意点を確認したい。
□レッスンで大人バレエを指導しているけど、足のポジションを大人でも理解しやすいように説明したい。
第1ポジション
両足の付け根からアンドゥオール(足を外側に回す)して、180度開いた形。
両足が外側に一直線に向いている。
大人バレエに限らず、子供からでも最初から180度開くのは難しいですが、まずは100度くらいからでもいいので、少しずつ開いていきたいですね。
必ずおしりを締めながら足の付け根から回すようにしてしましょう。
足首を使って強引に180度を作っても、怪我をするだけなので気をつけましょう。
第2ポジション
第1ポジションの形から横にタンデュして、一足から一足半ほど間をあけて立つ形。
足のポジションの中では、一番安定して立つことのできるポジションですね。
教室やメソッドによっては、レッスン冒頭の「プリエ・プリエ・グランプリエ」を第2ポジションから始めることもありますよ。
第3ポジション
第1ポジションから作るとすると、そのまま片方の足を少し前にずらして、前後の足のかかとが密着する形。
第5ポジションから作るなら、そのまま前の足を、少しかかとまで横にずらす形。
第3ポジションは基本的にキャラクターダンスや民族舞踊の踊りの中でしか使われず、バレエレッスンでは基本的に出てきません。
ただ大人バレエでは、アンドゥオールが不十分で第5ポジションが難しい場合、第5ポジションの簡易版として使用する教室や先生もいます。
第4ポジション
アンドゥオールしながら足を前後に一足分ほど開いた状態で、前のつま先の後ろに、一足分離れて後ろ足のかかとがある形。
5番ポジションから作るなら、一足分前足を出す形。
アンドゥオールが不十分な大人バレエの方には、一番難しいポジションかもしれませんね。
足先と膝の方向が一致させにくく、注意してやらないと膝や足首を痛める可能性があります。
大人バレエ初心者の方は、前後の足の開きを狭くしたり、足の重なりを浅めにする(第3ポジションから足を前に出す形)など、調整しながら行うようにしましょう。
第5ポジション
両足が前後にクロスして密着しており、前足のつま先と後ろ足のかかとの部分がくっついている形。
「バレエのポーズの代名詞は、アラベスクではなく、第5ポジションです!」
と高らかに宣言する先生もいるぐらい、もっとも大切なポジションです。
前述したとおり、アンドゥオールが不十分だと、プリエの時に膝と足先の方向が一致せず危ないので、第3ポジションを代用するように指導する先生もいらっしゃいます。
第6ポジション
つま先を前に向けて両足を平行にして立ち、足をピッタリと密着させた形。
レッスンでは、最初の両手バーの足指のストレッチで用いられたりします。
あまり実際の踊りで出てくるポジションではないですが、レッスンで先生がこの単語を使用することもあるので、覚えておきましょう。
最後に
すべてのポジションに共通している注意点は、下の過去記事にまとめておきましたので、あとで御一読していただければと思いますが、最も重要なのは2点で
★アンドゥオール(足を外側に向ける)
★引き上げ
の意識です。
バレエ初心者の方は、まずこの2つを念頭に置きながらレッスンを頑張りましょう。
「バレエは(バレエ的に)歩くだけも、10年はかかる」
と言われるぐらいですから、各ポジションでの「バレエ立ち」ができるのは、同じぐらいかかるでしょう。
特に大人バレエは習得にさらに時間がかかりますが、地道にレッスンに取り組んでいきましょう。