今回は大人バレエ上達のアプローチの一つとして、発表会の演目のスコア(譜面)を見ておくといいですよ♪という話です。
ピアノやヴァイオリンなどの楽器をある程度経験されている方やクラシック音楽が好きな方は、発表会の作品を踊る上で、スコア(譜面)に目を通しておくと踊りに生かせるので、ここでは有効性やスコア(譜面)の入手先そして注意点をご紹介しておこうと思います。
大人バレエでは、子供のように感覚で練習するのが難しい側面もあるので、スコア(譜面)を利用した練習方法を活用するのもオススメです。
スコア(譜面)を用いた練習の有効性
バレエレッスンの経験がある方は、バレエが(基本的に)8の倍数でカウントが刻まれているのをご存じだと思います。
ただ、小節の区切り前後などに32分音符があったり、アダージョ系などテンポが揺れたりする曲は、時々拍子が取りにくい場合があったりします。
そんな時、スコア(譜面)を見れば、曲の流れが視覚化できてテンポが把握しやすく便利です。
また
「ここでオーボエが聞こえたら動く準備をする」
など、待機中の場面でも間違いなく次の動作に入れるようになれます。
特に踊りの練習が始まったばかりの時には、スコア(譜面)を読み込んでおくと
「あれっ!?どこで動き出すんだっけ??」
みたいな出落ちする危険性も減らすことができます。
そして、何より譜面を読んだり、弾いたりしておくと一つの踊り全体の曲想がわかりやすいので、一つの踊りの理解にもいいかと思います。
どこでスコア(譜面)を見るか??
ここからはスコア(譜面)を手に入れる方法を、2点紹介したいと思います。
「IMSLP」(国際楽譜ライブラリープロジェクト)で見る♪
IMSLPはスコア(譜面)版ウィキペディアというべきもので、古今東西のあらゆるスコア(譜面)がPDF形式などのデータでネットにアップされています。
昔はスコア(譜面)やパート譜などを見るには、楽器店で購入する以外は東京文化会館や民音(民主音楽協会)に行くしかなかったですが、今は気軽にネットで見ることができるので便利な時代です♪
会員登録する必要がないし、もちろん無料なので、少し曲の流れをチェックしたいなという場合にも役立ちます。
自分の場合、踊る演目の曲のスコア(譜面)は、お守りがてらにスマホにダウンロードしておいて、気になるところがあればチェックしたりしていました。
ホームページ:「IMSLP」(国際楽譜ライブラリープロジェクト)
市販のピアノスコアを購入する♪
ピアノ経験者の方は、ピアノスコアを購入するのもいいでしょう。
オーケーストラ譜は、様々な楽器がどんな動きをしているかがわかる利点がありますが、ページが縦長で主旋律がわかりにくい時があります。
その点、ピアノスコアは基本的にト音記号とヘ音記号の2段のみのため、メロディーラインがわかりやすいので、意外に使い勝手が良かったりします。
上記に紹介したIMSLPでもスコア譜・パート譜以外にピアノスコアもあったりしますが、自分が踊った(関わった)証しにしっかり製本したものをもっておくのもいいでしょう。
何よりも踊る踊らないにかかわらず、自分で弾いたりすると楽しいですよ♪
購入先のサイトを2点紹介しておきますね。
ホームページ:ミュゼ・ドュ・バレエ
ホームページ:バレエショップ エトワール
幕物のピアノスコアだけでなく、レッスン用の譜面にもバレエにお馴染みの曲が使用されているのでオススメです♪
スコア(譜面)を活用する際の注意点
スコア(譜面)を活用する際の注意点ですが、譜面上に書いてある音符の動きが、実際の踊りに適さないことがあることが挙げられます。
拍の取り方や、動き出しのタイミング、ジャンプ時の着地など、必ずしも拍の頭ではなかったりするので、譜面の字面どおりに踊ってしまうと機械みたいな踊りになるので注意が必要です。
ミュージシャンズ・カウント
ダンサーズ・カウント
という言葉もあるぐらい、それぞれの拍の取り方やテンポ感は違うので気をつけましょう。
譜面を頭でイメージしながら踊るのは絶対に避けなければなりません。
バレエを踊る上では、スコア(譜面)はあくまでもサブ的に使うほうがいいかもしれないですね。
最後に
踊りの練習が始まった段階では、カウントをしっかり数えながら稽古するかと思いますが、その時にスコア(譜面)も合わせて活用すれば、曲の流れを視覚的に把握できるので非常に役に立つでしょう。
もちろん最後には
「カウントが抜けた状態」
になって
音楽が流れたら自然と体が動き出すようになる!
のが一番ですが、振付の始まり段階においてはスコア(譜面)を活用するのは、大人バレエの方にはかなり有効だと思います。
音楽経験のある大人バレエの方は、ぜひ参考にしてみてくださいな♪