今回は、大人の男性でバレエを始めたいという方向けに、その方法と流れについてご紹介したいと思います。
大人の男性がバレエをしてみたいと思っても、どういう手段があって、どんなアプローチをしていいかわからない方もいらっしゃるかと思います。
自分は男性で、大人からバレエを始め、ここ16年間で海外を含めて30教室以上のオープンクラスを受けてきたので、大人から始める男性バレエ学習者の方に参考になると思います。
このページはまとめサイトになっていまして、以下の流れでお話ししていきますね♪
①男性大人バレエの厳しい現状を理解する
②バレエ教室へアプローチ方法
③初めてバレエ教室に行く時の注意事項
④初めてのバレエレッスンでの注意事項
ちなみに、女性のバレエ学習者の方やバレエ教室を運営している方にも、男性の大人バレエ学習者がどんな気持ちになっているのかわかるので、もし大人クラスに男性がいたときの参考になると思いますよ!
★こんな人向け対象の記事です★
◎大人の男性で、初めてバレエ教室でバレエレッスンを受けようと考えている方
◎女子・女性で、教室に男性の大人バレエ学習者がいる方
◎バレエ教室を運営していて、大人クラスを設置している、もしくは設置を考えている指導者
※あくまでもこの記事の基本的な対象は、大人から初心者でバレエを始める男性を対象としているので、子供の頃から習っていた男性・プロとして活動している男性はまたちょっと記事の対象とは違いますが、男性が少数派である現状は変わらないので、何かの参考にはなると思います。
【ステップ1】男性大人バレエの厳しい現状を理解する
まずは初めに男性大人バレエの現状について確認しておきましょう。
日本におけるバレエ教室は、昔ほどではないにしても、いまだに女性社会であることに変わらず、女性が100人いれば男性は1~2人がいいところでしょう。
なので、まったくの男性初心者がバレエ教室にいけば、白い目で見られることは当然で、時として不審人物に思われてしまうこともあります。
また、そもそもバレエ教室側が、大人の男性がバレエを習うことを念頭に入れておらず、男性を受け入れる施設・体制となってないところが多いです。
かつて、バレエ教室やカルチャーセンターで、女性講師が危害を加えられるなどの事件もあったので、そこから男性の受け入れをやめた教室もあります。
大人の男性がバレエを始める社会風土はほとんどないと言ってもいいかもしれません。
下のページに詳細を載せていますが、初心者の男性がバレエを習いたいと考える上で、このような厳しい現状は理解しておいたほうがいいでしょう。
【ステップ2】バレエ教室へアプローチ方法
バレエ関係者で定着しつつあるバレエ用語・・・
「大人バレエ」
でも、バレエ教室の大人のクラス名はあいわからず・・・
「マダムクラス」や「レディースクラス」
が、ほとんどです。
そう、大人の男性がバレエを始めたいと思っても、まず
習うことのできる教室が少ない
という問題が出てきます。
下のページに探すポイントなどを御紹介しましたが、最終的には地道にバレエ教室に電話して、男性の入会を受け入れてるか確認するしかないと思います。
地方になると、男性入会を認めていないところも多いので、ある知人の男性は、車でけっこうな時間をかけて男性の入会を認めているバレエ講座のあるスポーツジムに行っていました。
男性バレエを認めている教室を探すのには、それなりの時間と労力がかかると見ておいていいでしょう。
【ステップ3】初めてバレエ教室に行く時の注意事項
次はめでたく体験レッスンを受け入れてくれるバレエ教室が見つかり、そこに初めて行くまでの心構えと準備ですね。
初めてバレエ教室に行く前に、男性はもう戦いが始まっていると考えても、大げさではないと思います。
たとえば、男性用のトイレや更衣室が完備されているバレエ教室は少ないので、教室の状況がわからない初めのうちは、念のため前もってコンビニ等で着替えやトイレを済ませていくほうが無難かもしれません。
また、バレエシューズなど基本的な持ち物を確認するだけでなく、バレエ用語もできるだけ覚えていきましょう。
最近はYouTubeでもレッスン動画や動きの解説動画などがありますので、それらを見ることでスムーズに初レッスンをクリアできるかもしれません。
そして、何よりも大事なのは、怪しい人と思われないこと(笑)
もともと大人男性がいなかった教室にとって、大人の男性がバレエ教室に入ってくるのは、ちょっとした事件となってしまうので、かなり警戒されるのは当然のことです。
なので、挙動不審な人に見られないよう、身だしなみ・清潔感に気をつけ、待ち時間に女子・女性をジロジロ見ず、挨拶もしっかりすることを心がけましょう。
まあ、当たり前のことをすればいいことなのですが、一般社会と違って、バレエ教室は女性社会なので、初めて教室に入るときは、いつも以上に注意して行動しましょう。
【ステップ4】初めてのバレエレッスンでの注意事項
そして、初めてのレッスンです。
レッスン前はバーの出し入れをする教室もありますので、そういう時はしっかりと参加しましょう。
細かいところへの気配りが、相手の警戒心をほどくことにつながります。
また、基本的にバレエはレディーファーストの世界なので、センターレッスンなどでは、男性は後ろに位置取りしましょう。
そして、数名で動く大きなステップなどでは、一番最後のグループに入ってやるようにしましょう。
下のページに詳細な注意事項を載せておきましたが、最初は先生が出す振りについていくのに精一杯でも、一生懸命に頑張っている姿を見せれば、ほとんどの方はあなたを受け入れてくれるはずなので、最後まであきらめず頑張ってくださいね!
補足
真摯にバレエに取り組んでいる姿が、男性であるあなたを受け入れてくれる手段なのですが、究極の考え方として、男性は
さっさと上手くなってしまえばいい!!
と思います(笑)
たとえば、シャンジュマンやグランジュッテなど、ある程度綺麗にできるようになれば、男性のほうがジャンプ力があるので、相対的に上手に見えます。
けっこう動けるようになれば、普通の女性にはできない男性らしい雄大な動きもありますので、クラスでは王子様扱いというか、まあ、持ち上げられたりします(笑)
自分が初心者としてバレエを始めたときは、一部の保護者に白い目で見られたり、不愉快な言動を投げかけられたこともありましたが、地道にバレエに取り組んで、そこそこ動けるようになり、女性と組んで踊れるまでになると、保護者のこちらを見る目線が明らかに変わりました。
なので、男性が気兼ねなくレッスンをできるようになるには
「さっさと上手くなってしまう」
のが一番だと思います。
男性は圧倒的に少ないので、それだけにある程度踊れるようになれば、かなり希少価値は高いですよ!
最後に
いろいろ書いてきましたが、本当にバレエをやりたいと考えているなら、周囲の視線もあまり気になることはないかもしれません。
そうは言っても、女性集団の中に男性が単体で入っていくと、あらぬ誤解を招いてしまうことも確かなので、それをできるだけ防ぐためにも、このページがバレエを始めようか迷っている男性の助けになれば幸いです。
また、大人クラスを設置しているバレエ教室、もしくはこれから男性の入会が可能な大人クラスの設置を考えているバレエ教室の方にも、運営する上での参考になればと思っています。
バレエ学習者の男女の比率がアンバランスな状態をちょっと解消するだけでも、バレエ界にとってはプラスになることだと思いますので、今後男性大人バレエ学習者の需要と供給がうまくマッチしていけばと願いながら、この記事を書きました。
少しでもバレエのすそ野が広がればと思っています♪