今回は、バーをくぐるのを禁止している教室があるというお話しをしたいと思います。
皆さんの教室には壁に取り付けられたバー以外に、可動式のバーはありますか??
人数が多い時に、教室の中央などに置くバーですね。
かれこれ30教室以上のバレエ教室やバレエスタジオのオープンクラスを巡ってきましたが、この可動式のバーの下をくぐるのを禁止しているところがいくつかありました。
実際このマナーを知らずに、バーの下をくぐった生徒は注意を受けていました。
なので前もってどんな状況なのか知っておくと、新しいバレエ教室やスタジオで初めてレッスンを受ける時に役立ちますので、この記事を参考にしていただければ幸いです。
基本的にはバレエレッスン初心者向けの記事ですが、教室やスタジオを変えた時に注意した方がいいことなので、バレエレッスンに励んでいる人達全員に有益な記事だと思います。
バーをくぐる行為・状況
まずバーをくぐって生徒が注意を受けていたケースを2つご紹介します。
1.先生が振り出しをする時は、生徒全員がいったん隅によるケース
先生がバーレッスンをおこなうにあたり振りを出す時に、生徒は後ろの人が見えやすいように、教室の壁側の隅に行く決まりとなっている教室があります。
そういうところでは、一つの振りが終わった後、一度バーからみんな離れて隅に寄るのですが、その際にある生徒がバーをくぐって移動してしまい注意を受けていました。
中央に置いてあったバーは複数あり、教室もけっして大きくはなかったので、くぐれば近道だし時間の短縮になるのは確かな状況でした。
生徒さんは先生が早く次の振り出しをしやすいように、バーをくぐってすぐに隅にいこうとしてただけで、悪気はなかったのだと思います。
ただ、その時の先生はそれでもバーはくぐらないようにして移動するように指示していました。
2.反対側のバーも同じ方向でやるケース
通常は片側の振りが終わったら、背中を反転させてもう片側の振りをやるものですが、教室によっては両側とも同じ方向を向いてレッスンしたいため、もう片方の振りは反対側のバーに行かせておこなうところもあります。
バーに左手を置いた振りが終わったら、反対側のバーに移動して、バーに右手をおいて、最初に向いていた方向と同じ向きで練習する感じですね。
この場合だと、バーをくぐったほうがダントツに楽ですし、もしけっこう長いバーだったら、かなり遠回りをしなくてはなりません。
だから、バーをくぐっても何も言わない教室がほとんどでしたし、教室の広さによっては反対側に行きづらいです。
それでも、やはりバーをくぐるのはNGという方針をとっていたところもありますし、禁止せずとも容認もせず、黙認していた教室もありました。
教室側の禁止理由
このようにバーをくぐった方がメリットがある場合が多いにもかかわらず、あえてこれを禁止する理由ですが、それは簡単に言えば
「みっともない」
というところでしょう。
そもそもバーレッスンに限らず、少なくとも教室に入ったら姿勢や身なりなど
「バレエの品格」は維持すべきですし、レッスン中の引上げは言うまでもありません。
身体の引上げを伴った姿勢が大事なのに、振りが終わるごとに背中を丸めてバーの下をくぐるのは、確かに滑稽のようにも見えてしまいます。
個人的な考え
自分としては、どちらかと言えば、バーの下をくぐるのはあまり好ましくないと思っていますし、特に禁止としてない教室でも自分はくぐらないようにしています。
バーは人に見立てていて手で強くつかむのはいけないとされていますし、異性に手や腕で支えてもらっている形としての役割もあるので、バーをくぐるというのは言ってみれば、人の股をくぐるようなものと言えるでしょう。
ただし、何事もケースバイケースで、レッスン中の生徒人数が多いのに、教室が極端に狭く、かつ中央にバーがあって普通に通るのも難しい場合などは、バーの下をくぐっていくのもありとも思えます。
バレエにおけるマナーは大事なことですが、レッスンする場所の状況に合わせて柔軟に対応するべきでしょう。
最後に
レッスンに直接は関係ありませんが、このようにバレエ教室には独自のマナーや暗黙の了解があったりします。
前もって知っておくと、スムーズに対処できるので、新しいバレエ教室やスタジオで初めてレッスンを受ける時には、こういうことを知っておくと役に立つでしょう。
別の記事でも、このようなバレエ独自のマナーを紹介しますので、事前準備として活用してもらえれば幸いです。