「バーレッスン」が「センターレッスン」にどう役立つのか!?大人バレエ初心者に知っておいてほしい「バーレッスン」の橋渡し的役割
バーレッスンは、バーにつかまりながら、筋力・バランス・タイミングを一つずつ確認する練習です。
この「支え付きの練習」を積み重ねることで、センターで行う回転やジャンプ、ポーズが安定し、バレエらしい動きが踊りに鮮明に浮き上がってきます。
別の記事で「バーレッスンの機能」についてお話ししましたが、今回は(ちょっと理屈っぽいですが)バーレッスンがセンターレッスンへどうつながっていくか、ひいては実際の踊りにどう重要であるかを、ご紹介したいと思います。
①バーで作った体が、センターでの「安定化」につながる!
バーレッスンでは、柔軟性だけでなく、股関節まわり、足首、体幹といったバレエに必要な筋肉を丁寧に使います。
その結果、センターで片足になるポーズやアダージオでも、グラつきにくく、落ち着いて立てるようになります。
バレエは「日常とは逆の筋肉の使い方」をする運動です。
これをバーで何度も繰り返すことで、センターで大きく動いても軸や姿勢が崩れにくい体と感覚が育ちます。
②バーで覚えた「軸」と「形」が、そのままセンターに生きる!
バーで練習するアン・ドゥオール(ターンアウト)や引き上げ・5番ポジションは、そのままセンターでのピルエットやジャンプのスタートと着地などにつながっていきます。
つまり、バーで正しい形を身に付けているかどうかが、センターでのテクニックや正確さを左右するということです。
センターレッスンの目標は、バーでできていることを、バーなしでも同じように行うこと。
バーで得た感覚が、そのままセンターでの基準になるので、バーレッスンでの「軸」と「形」が重要となると言えます。
③バーで動きを「分解」して学ぶので、センターで混乱しない!
バーレッスンの動きは、センターで使うステップを小さく・シンプルに分解したものととらえることができます。
プリエ、タンデュ、ジュテなどをバーで整理しておくことで、センターの複雑なアンシェヌマンにも落ち着いて対応できるようになります。
「バーはついていけるのに、センターに出ると急に難しく感じる」
この場合、バーとセンターのつながりを意識できていないということです。
バーの目的を理解して練習すると、センターでの混乱が減っていくでしょう。
④バーでバレエの「神経回路」を活性化させ、センターで自立する!
バーレッスンは、正しい順番・筋肉の使い方・タイミングを体に覚えさせる時間です。
いわばバレエの動きの神経回路を作る作業とも言えます。
センターでは支えがなくなるため、自分がどれだけバーに頼っていたかがはっきりします。
それでもバーと同じ感覚を保てれば、センターでの安定感や踊りの質は高まっていきます。
バーレッスンは、「頭で考えなくても体が動く状態」を作る時間とも言えるでしょう。
⑤実際の踊りの表現に余裕が生まれる
バーで基本動作を音楽に合わせて整理しておくと、センターでは「形を取ること」に必死にならずに済みます。
その分、腕の使い方、上体の動き、視線など、表現に意識を向ける余裕が生まれます。
また、リズム感やフレーズ感もバーで育つため、センターでのワルツやポール・ド・ブラが滑らかになり、踊り全体が美しく見えるようになります。
バーで基本が整っていれば、センターでは「間違えないようにする」ことばかり考えずに済むので、センターで楽しく踊るための一番の近道がバーレッスンと言えます。
最後に
あるプロのバレエダンサーの方が
「練習のない日でも、バーレッスンだけは家でします」
と言ってました。
バーレッスンを一日でもしなかったら、軸や感覚が失われ、次の日の練習でバレエの神経回路を取り戻すのに時間がかかるからということでした。
この話を聞くと、バーレッスンが単なるウォーミングアップではなく、バレエそのものの土台であることがよくわかります。
バーレッスンは、上達のための「基本」であり、ずっと付き合っていく「原点」と言えるでしょう。
