今回は大人バレエでは、ピルエットのパッセ(ルティレ)がインに入りがちになるという話です。
いくら回転の軸が取れて回れたとしても、パッセの足が内に入ってしまっては、バレエにおける綺麗なピルエットとは言えません。
足が外に開いたまま回ってこそ、バレエらしい美しい回転となるので、パッセの足を頑張っていきましょう!
ピルエットのパッセの足は常に外側に保つ!
改めてピルエットのパッセの足がインになっている状態を見てみましょう。
ジャズであるならば、この形で回ることもありですし、実際のところ足を閉じているほうが回りやすい側面もありますが、バレエの美しさからはほど遠いです。
肩が上がっていると窮屈に見えるように、パッセの足も内側に入っていると、無理やり回っているようにも見えてしまいます。
プレパレーション時のアンドゥオールはもちろん、回転中も足の外側への意識を保たなければ、あっさりとパッセの足は閉じてしまうので、日々のレッスンで気をつけていかなければならないところです。
いきなり1回転で練習せず、まずは1/4で回る練習から始める!
練習方法ですが、いきなり1回転で練習する前に必ず
1/4の回転
で練習していきましょう。
やみくもに回って練習しても、足を外側にする動きを癖にすることは難しいです。
オーソドックスな練習方法としては、次のとおりです。
①足の第5ポジションの形から、まずは真上にルルヴェ・パッセします。
②そして、そのままプリエに降りて再度パッセする時に、方向を1/4変えて第5ポジションに降りる。
この動きを繰り返しながら回って1周することにより、アンドゥオールの癖がつきやすくなります。
初心者の方は、①のところは始めのうちア・テールでもいいかもしれませんね。
回っている最中こそ、おしりを締めて、アンドゥオールを常に意識しましょう。
ピルエットは、きちんとしたフォームをまず身につけることから始めよう!
1/4を何度もやりこんだら、次に1/2を練習して、最後に1回転をきれいに回る練習をしましょう。
たくさん回りたい気持ちはわかりますが、何事も段階が必要で、いくらクルクルと回れていても形が綺麗でなければ、すべてが台無しです。
特に大人バレエでは、回転数にとらわれて強引に回り切ろうとする人がいますが、急がば回れの発想でじっくりと形から攻めましょう。
バレエは(特にクラシックバレエは)
完全な様式美
なので、そこから逸脱したら、もう
「別の競技」
となってしまうことを、肝に銘じて練習していきましょう!
最後に
語弊のある言い方ですが、ピルエットをただ回るだけなら、そんなに難しいものではありません。
難しいのは、回るより保つことです。
バレエの様式美
をですね。
プロのように華麗に回ることに憧れるのはわかりますが、イメージにとらわれず、始めのうちは1/4で回る練習を繰り返して、形を整えていきましょう!
プロでも誰もがそういう道を歩んできたはずなので、まずは地道にピルエットの形作りに取り組んでいくといいですね♪