『白鳥の湖』のストーリーの元ネタ疑惑!?『ローエングリン』にも「白鳥にされた人」がいた!
『ローエングリン』の「禁問の動機」と『白鳥の湖』の旋律が似ていることについては、以前ご紹介しました。
今回はちょっと視点を変えて、音楽ではなくストーリーに注目してみようと思います。
実はこの2作品、物語に出てくる「白鳥」をめぐる設定にも、ちょっと驚く共通点があるんです。
『ローエングリン』善良な人物が、魔法で白鳥にされる!
まず『ローエングリン』ってどんな話から。
舞台は中世のブラバント。
王女エルザは、弟ゴットフリートを失い、弟殺しの疑いまでかけられてしまいます。
そこへ突然、白鳥に曳かれた舟に乗って謎の騎士ローエングリンが現れ、エルザを救うことに。
ローエングリンはエルザと結婚しますが、ひとつだけ条件を出します。
「私の素性や名前を決して尋ねてはいけない」
しかし、最後にエルザはその禁を破り、ローエングリンの正体を尋ねてしまいます。
するとローエングリンは、自らの正体を明かし、エルザのもとを去ることに。
そして最後に明らかになるのが、あの白鳥の正体。
実は白鳥は、魔法によって姿を変えられていたエルザの弟、ゴットフリートだったのです。
魔法は解かれ、ゴットフリートは人間の姿を取り戻します。
この物語から分かるように『ローエングリン』にも
善良な人物が、悪い魔法(悪魔)によって白鳥に変えられ、最後には人間に戻る
という、どこか『白鳥の湖』を思わせる物語が登場するのです。
では、改めて『白鳥の湖』は?
こちらもご存じの通り、オデットは悪魔ロットバルトの魔法によって、白鳥に姿を変えられてしまいます。
オデット=白鳥ですね。
つまり、白鳥を通して見ると……
善良な人物
↓
悪い魔法をかけられる
↓
白鳥の姿になる
という共通した筋書きが見えてきます。
さらに『白鳥の湖』のハッピーエンド版なら、最後には呪いが解けて人間の姿に戻ります。
『ローエングリン』のゴットフリートも、最後には魔法が解かれ、人間の姿を取り戻します。
これなら
白鳥になる → 魔法が解ける → 人間に戻る
という話の流れとなり、さらに筋書きが重なります。
最後に
もちろん、これだけで
「『白鳥の湖』は『ローエングリン』が元ネタだ!」
とは完全には言えません。
でも……
「旋律が似ているだけじゃなく、ストーリーにも白鳥をめぐる共通点がある」
とも見えるので、両作品をもう一度見比べて見ると、新しい発見があるかもしれませんね。
『白鳥の湖』と『ローエングリン』。
白鳥を追いかけていくと、意外なつながりが見えてくるものです。
