バレエレッスンを受けていると、必ず最初に出てくる重要な動きがあります。

それが タンデュ(Tendu) です。

一見すると、ただ脚をスーッと伸ばしているだけのシンプルな動き。
しかし実はこのタンデュ、バレエのあらゆる動きの出発点とも言える重要なパ(動き)なのです。

プロのダンサーであっても、毎日のレッスンで必ず行い、一生かけて磨き続ける基本動作。
今回は、バレエ初心者の方にも分かりやすく、タンデュの意味や役割、意識したいポイントをまとめてみます。

※言うまでもないことですが、バレエを学ぶ上で大切なことは、自分が通っているバレエ教室の先生の指示に従うことです。あくまで補助的な参考として読んでみてください。

タンデュとは?

タンデュの正式名称は

バットマン・タンデュ(Battement tendu)

フランス語の tendu には

張る
伸ばす

という意味があります。

動きとしてはとてもシンプルで

1番または5番ポジションから、つま先を床につけたまま脚を遠くへ滑らせて伸ばす動き

です。
ここで大切なは、脚をただ前に出すのではなく、股関節から外側へ回旋する「アン・ドゥオール」を保ちながら動かすこと。

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脚を外に回しながら床を滑らせることで、観客から見たときに脚が一本の長い線のようにまっすぐ伸びて見えるようになります。
この感覚こそが、クラシックバレエの美しい脚のラインの土台なのです。

タンデュは3つの方向がある

タンデュには、主に次の3方向があります。

前(Devant)
横(À la seconde)
後ろ(Derrière)

それぞれ動きのコツが少しずつ違いますので注意が必要です。

前(Devant)

かかとから出して、つま先から戻す意識が重要です。
戻るときはつま先→足指の付け根→かかとの順で帰ってきます。
つまりアンドゥオールのことなですが、この意識がないと観客側からは真っすぐに伸びた脚には見えません。

後ろ(Derrière)

前に足を出すのと逆で、つま先から出して、かかとから戻る意識です。
後ろに足を出す場合、大人バレエでは腰が反ったり上体が前に倒れがちなので、体幹も重要になってきます。

横(À la seconde)

アンドゥオールに関しては前後と同じで、かかとが前を向いたままの意識で真横へ出します。
脚だけを横に出し、腰まで一緒に動いてしまわないよう注意が必要で、骨盤の高さを左右同じに保つのがポイントです。

タンデュが重要な理由

なぜバレエでは、こんなにタンデュを繰り返すのでしょうか。
それには大きく3つの理由があります。

①足裏の筋肉を鍛える

タンデュでは、足裏で床を擦るように動かします。
この動きによって

ジャンプ
アレグロ(素早いステップ)

などに必要な 「床を押す力」 が養われます。
ジャンプの高さは、実はこの地味な練習の積み重ねで決まると言っても過言ではありません。

②アンドゥオールを身につける

タンデュは、脚を伸ばした状態でアンドゥオールを確認できる動きです。
股関節から外に回す感覚を、毎回ゆっくり確認できるため


足首
つま先

まで一直線につながる脚のラインが作られていきます。

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③軸を育てる

脚を遠くへ出す間、体重はもう片方の脚に乗ります。
つまりタンデュは

片脚でしっかり立つ練習

でもあるのです。
この「軸」が安定していないと

ターン
ジャンプ
バランス

すべて成り立たなくなってしまいます。

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タンデュ初心者チェックリスト10

タンデュのチェックポイントを10個にまとめてみたので、レッスンの参考にしてみてください。

①足裏で床を擦っているか?

脚がすぐ浮いてしまうのはNGです。
床にアイロンをかけるように最後まで擦る意識を保ちます。
昔のロシアのバレエレッスン動画を見ると、バーのそばの床板だけ擦り跡で変色しているところもあり、それぐらい摩擦が起きているということですね。

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②ドゥミ・ポワントを通っているか?

例えば前に出す時の脚は、次の順番で伸びます。

かかと → 足指の付け根(ドゥミ) → つま先

戻るときはその逆です。
この順序を守ることで、足の甲が美しく伸びていきます。

③軸足の膝は伸びているか?

動かす脚に集中すると、立っている脚の膝が緩みがち・・・(THE大人バレエあるある)。
軸足は床に「突き刺すように真っ直ぐ」が基本です。

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④骨盤は水平か?

特に横のタンデュで多いミス。
腰骨の高さは常に左右同じに保つことが重要です。

⑤アン・ドゥオールを忘れていないか?

特に後ろのタンデュで起きやすいミス。
常に外側を向く感覚を保てないと、レッスンの後に出てくるアラベスクなどがかま足になってしまいます。

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⑥重心が内側に落ちていないか?

軸足の親指側に重心が寄ると、土踏まずが潰れます。
小指側までしっかり床を踏む意識を持ちましょう。

⑦上半身が崩れていないか?

脚を動かすと

肩が上がる
上半身が揺れる

ということがよくあります。
お腹を引き上げて、体幹で支えるのがポイントです。

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⑧脚を戻したときにポジションが崩れていないか?

登山でも危険なのは下りと言われます。
脚を戻すときも、しっかり内ももを締めて正確に1番または5番へ戻すことが重要です。
隙間が空かないようにしなければなりません。

⑨脚は常に伸びている意識があるか?

「伸びた」と思ってからも、さらに遠くへ。
外見上止まっていても、常に伸ばされている状態が必要です。
ただし、骨盤まで引っ張られないよう体幹でコントロールすることを忘れてはいけません。

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⑩呼吸を止めていないか?

集中すると息が止まりやすいです。
タンデュの時点で、自然に呼吸を続けないと、そのあと間違いなく窒息死します。

最後に

一見地味に見えるタンデュですが、実はジャンプ・回転・踊りのすべての基礎が詰まった動きです。
だからこそ、プロのダンサーも毎日向き合い続けます。
バレエを始めたばかりの方は、ぜひ 「ただ脚を出す動き」ではなく「身体を作る動き」として、タンデュを味わってみてください。