バレエ

アラベスクの「膝曲がり現象」。膝が伸びていても、曲がってしまっているように見えることがあるので注意!【バレエ初心者必見】

バレエのポーズの代名詞と言えばアラベスクですね

バレエのイラストなどには、よくアラベスクをしたバレリーナが使われたりします。

しかし、大人バレエにおいては、よく膝が伸びずに曲がっていることが多い厄介なポーズだったりします・・・。

この「膝曲がり現象」の原因は複合的なもので、人によって異なり柔軟性筋力のなさによるものだったりしますが、実は・・・

膝がきちんと伸びていても、曲がっているように見えることがあります!

今回はこの膝を伸ばしても曲がっているように見える原因と解決策をお伝えできればと思います。

「アンドゥオール」が不十分だと曲がっているように見えてしまう!

アラベスクの後ろ足が伸びきっていたとしても、膝が曲がっているように見える現象。

それはアンドゥオール(足を外側に向けること)が不十分な場合です。

最低限のアンドゥオールができないまま足を後ろに持ち上げると、膝小僧を向いたままになり、一方でふくらはぎに向きます。

そうすると、膝小僧が下に出っ張っているように見え、さらにふくらはぎが上に向かってぼっこり出るので、結果として膝が曲がった形として観客の目には入ってきます。

これが、膝を伸ばしていても曲がっているように見えてしまう原因です。

逆にアンドゥオールが十分で、膝が外側に向き、ふくはらぎが内側に隠れれば、足の付け根から足先まで真っ直ぐに見えるアラベスクとなるわけですね。

アンドゥオールが、バレエにおける重要な要素であることは、このアラベスクからも痛感させられます。

バレエ素人の映画俳優がバレエダンサーを演じると、どんなに役作りのために特訓したとしてもうまく見えないのは、このアンドゥオール不足によるもので、他のダンスを経験してても素人感バレバレになってしまうのですね。

バレエは錯覚の美学とも言える!

外側に足を向けるというこのシステム(アンドゥオール)は、本来真っ直ぐには見えるはずのない足全体を、真っ直ぐであると錯覚させる機能を持っているわけです。

まさに

バレエは「錯覚の美学」

なんですね!

足の裏側を見せないことにより、観客に美しい姿を提示するのです。

そういうわけで、きれいなアラベスクをするためにも、バレエ初心者はまずアンドゥオールを頑張りましょう!

トップ画面に、先生が足を外側に回すように指導している写真を選んだのは、アンドゥオールをもっと頑張ろうという意味でチョイスしたのですよ♪

アンドゥオールができず、ほとんど足の第6ポジションのままで、足をいくら高く上げても美しいアラベスクとはかけ離れたものになってしまいます。

かかとが上に向いている(赤丸)。 膝がすでに曲がっていて、膝小僧は下を向いている(青矢印)

上の写真のように、たとえしっかり膝を伸ばしていたところで、なんらアンドゥオールせず、かかとが上を向き膝小僧が横に向いていない状態で足を持ち上げても美しいアラベスクになることはありません。

ちなみ足全体をきちんと横に向けることができれば、かかとが下を向いてしまっている悲惨な形も克服できますので、一石二鳥ですよ!

最後に

バレエにおけるアンドゥオールは、観客に美しい姿を提示し、非日常の世界に誘い込む魔法の役割を果たしています。

バレエダンサーのこの魔法を駆使して、バレエの世界を形作っているのですね。

きれいなアラベスクを目指すためにも、日々のレッスンでアンドゥオールを意識して頑張っていきましょう♪