バレエレッスンの最初に必ず行うプリエ
ジャンプの着地をやわらかくしたり、怪我を防ぐための大切な動きとして知られています。
でも実は――プリエそのものにも、しっかりとしたバレエとしての美しさが最初から宿っているのです。

 プリエは「ただ膝を曲げる動き」ではない

プリエというと
「膝を曲げる準備動作」というイメージを持つ人も多いかもしれません。
しかし本来のプリエは

上体を引き上げたまま
股関節から外へ開きながら
脚全体で床をとらえる

という、とても繊細でコントロールされた動き。
このコントロールがあるからこそ、
静かな中にもエネルギーを感じさせる美しさが生まれます。

深いプリエが生む「動きの深み」

プリエそのもののに美しさが内包されている例として、たとえば

「タン・リエ(Tendu lié)」

があります。

この動きは、ただ脚を出し入れするだけではなく、
プリエを伴うことで流れつながりが生まれます。
もし膝の曲げが浅く中途半端だと

動きが軽く見える
ダイナミズムが出ない
表現に奥行きがなくなる

といった印象になりがちです。
一方で、バーで行うようなしっかりとした深いプリエを使うと――

動きに重みと深さが出る
上体とのコントラストが際立つ
見ていて躍動感が生まれる

つまり、プリエの質そのものが“踊りの質”を決めるとも言えるのです。

プリエは「美しさを仕込む瞬間」

ジャンプでもターンでも、華やかな瞬間の直前には必ずプリエがあります。
でもそのプリエは単なる準備ではなく、美しさを仕込んでいる時間とも言えます。

床とのつながり
身体の引き上げ
エネルギーの蓄積

これらが丁寧に行われたプリエは、それだけでひとつの「完成された動き」として美しく見えるのです。

最後に

プリエは

✔ 怪我防止のためのクッション
✔ 次の動きへの準備

であると同時に

それ単体で魅せることができる美しい動き

でもあります。
そんな意識で向き合うと、いつものバーレッスンが少し違って見えてくるかもしれませんね。