センターレッスンの機能―バレエの「踊り」へとつながる橋渡しの時間―(大人バレエ初心者必見)
バレエのレッスンは、通常は
バーレッスン → センターレッスン
という順番で進みます。
初心者の方には「バーは基礎、センターは応用」という形に見えそうが、実はセンターレッスンには、もう少し重要で具体的な役割があります。
今回はセンターレッスンの機能についてご紹介していきます。
バーで作った体と技術を、支えなしで「踊りとして成立させる」段階
センターレッスンとは、ひと言で言えば
バーで作った体と技術を、支えなしで「踊りとして成立させる」段階
です。
バーレッスンでは、軸・姿勢・アン・ドゥオール・体の配置などをバーという支えを使いながら確認していきます。
いわば、体の設計図を描き、部品を組み立てる作業です。
一方センターレッスンは、その設計図どおりに組み上げた体が、支えのない現実の環境で本当に機能するのかを試す時間です。
重心は動き、方向は変わり、音楽も踊りの色が加わる。
そこで初めて「バーで取り組んでいたこと」が、センターレッスンで通用するのかがはっきりします。
「バー ⇄ センターの往復思考」が重要
ここで大切になるのが、
「バー ⇄ センターの往復思考」
です。
センターレッスンで
軸が崩れた
回れなかった
動きが重く感じた
こうしたことが起きたら、それをそのままにせず、次のバーレッスンへ持ち帰ることが重要です。
つまりセンターレッスンで露呈した課題を、バーレッスンにフィードバックし修正していくことが大切となります。
バーは単なるウォームアップではなく、「センターレッスンで起きた問題を解決するための実験室」でもあります。
この往復ができるようになると、同じ失敗を何度も繰り返すことが減り、レッスン全体が一本の線としてつながり始めます。
実際の踊りへの「最終段階」
センターレッスンは、アレグロ、アダージオ、ターンなど実際の踊りのさまざまな要素を切り取って練習している時間でもあります。
流れで見ると
①バーレッスン:体と技術を作る
②センターレッスン:踊りとして使えるか試す
③リハーサル:作品としてつなげる
④舞台:本番
という段階構造になっていて、実際のバレエ作品に入る前の最終段階です。
センターレッスンが安定してくると、リハーサルや舞台で「急に難しくなった」「ついていけない」という感覚が減り、踊りへの移行がとてもスムーズになるのです。
最後に
センターレッスンは、単純なバーレッスンの延長ではありません。
「バー ⇄ センターの往復思考」を持ちながら、試行錯誤し、少しずつ実際の踊りに耐えうる体を作っていく時間です。
バーレッスンで前回のセンターレッスンの改善すべき箇所を意識しながら練習し、それから再びセンターレッスンに取り組む。
この積み重ねが、バレエを「機能」から「機能美」へと変えていきます。
遠回りに見えても、この往復を丁寧に続けることこそが、初心者にとって最も確実な上達への道と言えるでしょう。
