今回はバーレッスンにおいて、グランバットマン・デリエールの時に体の向きを変える教室があるお話しをします。
バーレッスンのグランバットマンで後ろに足を上げる時に、後ろの人に当たらないようにするため、体をバーの方へ斜めに向けてやるところも多いです。
これも別の記事「バーレッスンで先生が振り出しをしている時の生徒の立ち位置について」で御紹介したときのように、教室の広さ・可動式のバーの数・生徒人数に影響される事案ですね。
マナーの部類のことでもあるので、事前にこのような教室があることを知っておくと、人間関係的にもよりよいレッスンにつながるでしょう。
ただ、体の向きを変える時に注意したほうがいいこともあるので、この記事では注意点もふまえてお伝えしたいと思います。
基本的にはバレエレッスン初心者向けの記事ですが、教室やスタジオを変えた時に注意した方がいいことなので、あらかじめ知っておくと戸惑うこともなくレッスンに集中できますよ♪
グランバットマン・デリエールで体の向きを変える状況
冒頭でお話ししたとおり、バーレッスンのグランバットマンで、デリエール(後ろに足をあげる)の時に、体をバーの斜め方向に向いておこなう教室があります。
基本的な理由は、後ろの人に足が当たらないようにするためで、もちろん後ろが壁の場合などは自分が怪我をしないためでもあります。
前に上げる時や横に上げる時も、体の向きを変える教室がなくはないですが、周囲が見えて調整できるので、後ろの場合よりは事例は少ないです。
ただし、体の向きを変えるのは軸を変えることになるので、それを避けたい指導者もいて、生徒の人数が多すぎたりして人に当たりそうな場合は、2グループに分けておこなう教室もありました。
どちらにしても、蹴り上げた足が人に直撃すると危険なので、デリエールの時はこのような対処をおこなっている感じですね。
バーの方へ体の向きを変える際の注意点
ここで体の向きを変える際の注意点を2つあげておきます。
①軸が動くことを意識する!
②引上げが抜けてしまう人がいる。
①ですが、体の向きが変わると言うことは、足の向きも変わることであり、つまり軸が動くことです。
身体の軸が動くので、体の向きを変えることは、体の向きを変えない場合と比較して一手間軸に変化がある感じです。
指導者によってはこの軸の変化があるのが嫌で、レッスン内容によっては体の向きを必要以上に変えるべきでないという考えの人もいました。
軸足が変わることはバーレッスンにおいては練習に影響があるので、体の向きを変える時は軸の変化があることを常に意識しましょう。
②ですが、特に大人バレエクラスで体の向きを変えることに気を取られて、一瞬引上げがゆるむ現象がたまに見られます。
引上げは一瞬たりとも抜けることはないものなので、体の向きを変える際は注意しましょう。
むしろ元に戻す時のほうが要注意
バーの方へ向きを変えるよりも、戻る時のほうが注意するべき度合いが高いかもしれません。
登山と同じで、登るよりも、降りるときの方が遭難する確率が高いものです。
注意点はたくさんありますが、特に大人バレエクラスで注意したいのは以下の2つです。
①前傾した骨盤を戻すのを忘れない!
②5番にしっかり入れて、元に戻す!
①は体の向きを変えない時でも、よくある間違った現象ですが、グランバットマン・デリエールで少し前傾した骨盤を元に戻さず、前傾したまま次の動きに行ってしまっていることが散見されます。
足を下ろす時は、お尻を中に入れる感じで立て直し、きちっと体勢を元に戻してから次にいくようにしましょう。
②ですが、5番にきちんと戻さないうちに次のアラスゴンのグランバットマンに行ってしまったり、中途半端な5番になって軸がグラグラしている人も多いです。
しっかりと元の5番に戻した上で、次の動きにいくように心がけましょう。
最後に
レッスンにおいては、グランバットマンの最中に、先生の口から体の向きを変えてと言われることはあまりなく、後ろの人に迷惑がかかりそうだと自分で判断して体の向きを変える感じです。
その意味では周囲への気遣いといえ、マナーの問題とも言えますが、お互いに怪我するのを避けるためにも、必要に応じて体の向きを変えるのは必要なことでしょう。
ただそれによって本来のレッスンの主旨から遠ざかってしまっては練習にならないので、上記の注意点は忘れないようにしたほうがいいです。
教室によっては手狭なところもあるので、バーレッスンでのグランバットマンの際には、この記事を思い出して取り組んでいたければと思います♪