今回は北海道網走市にある「博物館 網走監獄」の紹介です。
旧網走刑務所の建造物を、現在の博物館のある場所に移して保存し公開しています。
建物の中には当時の庁舎を始め、国の重要文化財に登録されているものいくつかあります。
全部を紹介すると長くなってしまうので、楽しみ方を以下の3つのポイントに絞ってお話ししますね。
1.現在の網走刑務所の監獄
2.昔の網走刑務所の監獄
3.ユーモアたっぷりのお土産ショップ
写真などは2018年7月31日に行ったものですが、これからの観光に役に立つかと思います。
まずは網走監獄に入獄!
この日はレンタカーで行ったのですが、まずは立派な門が迎えてくれました。
この先に行くと駐車場があります。
ちなみにナビで「網走刑務所」で検索すると、現在の移設された本当の刑務所のほうに行ってしまうので、気をつけてくださいね♪(笑)
かならず「博物館 網走監獄」で検索しましょう。
駐車場に車を停めて、しばらく歩くと橋が見えてきます。
「鏡橋」と呼ばれていて、娑婆と刑務所の境界を肌で感じることができます。
きっと収容される方は、この橋が外の世界の見納めの光景だったのでしょう。
鏡橋を渡ると、すぐに博物館入り口です。
ここでチケットを買い、入場することになります。
入場すると、上の写真にあるように、当時の網走刑務所の入り口が現れます。
重厚な赤レンガの門構えはいかにも刑務所という感じでした!
右側には蝋人形ですが、刑務官の人が立っていますね。
近くでみると、いかにも人形ですが遠くからだと本物に見えるぐらい精工にできています。
当時実際に立っていた人は、厳しい環境で大変だったのだろうことが想像されます。
昔は、防犯カメラのようなものはなかったから、人間が交代で見張るしかなかったのでしょうね。
ポイント1.現在の網走刑務所の監獄
それでは、まずは現在の網走刑務所の紹介です。
かつての網走監獄だけではなく、現在の新しい刑務所の紹介もしてくれているのは、過去と現在を比べることができていいですよね。
服役するまでの流れがあって、普段あまり知られてない刑務所の実態の説明がありました。
ここには記念写真を撮る機械があって、入獄写真を撮ることができましたよ。
実際に罪を犯して撮られたくはないのですが、なかなか自虐的なアイデアで面白かったです。
次に現在の刑務所の収容室です。
なんだか牢獄と言うよりは、畳敷きで集団で寝泊まりするような部屋でした。
修学旅行の集団生活のような雰囲気でしたが、実際はそれなりの罪を犯している人たちが一緒になるので、楽しいものではないでしょう・・・。
これは単独室で、一人部屋ですね。
トイレが中に設置されているのが気になりますが、畳敷きでテレビもあるし、狭いとはいえ一応人間的な暮らしができそうです。
ちなみに写真に写っている実際の「監獄食」も博物館内の食堂で食べることができるらしく、意外に観光客に好評らしいですね。
栄養バランスがしっかりした食事のようで、健康的な生活やダイエットにはいいかもしれません♪
ポイント2.昔の網走刑務所の監獄
旧網走刑務所の外観・構造
続いては、網走監獄で一番の見どころと言える、舎房及び中央見張所(重要文化財)です。
中央見張所を中心に放射状に建つ五つの舎房からなり、囚人を見張るのに非常に機能性のある作りとなっています。
正式名称として「五翼放射状平屋舎房」と呼ばれており、日本最古の現存する刑務所施設で、木造の行刑建築としては世界最古となります。
上記のものは建物内に展示されていましたが、ご覧のように中央見張所を中心に五方向にのびていますね。
外から見るとこうなっています。
写真にある横長の建物が中央入り口を中心に5棟ある感じですね。
実際に外から見ると、その作りの造形に感心しますよ♪
上の2枚が中央見張所です。
見張所の中から5つの建物も含めて、360度見渡せるようになっています。
これなら見張所にいれば、1つの建物だけでなく、複数の建物を監視することができますね。
当時の監獄としては非常に最先端の設計だったと思います。
下に五方向を見渡せることがわかる動画をあげておきますね♪
旧網走刑務所の牢獄
それではここから旧網走刑務所の監獄の紹介です。
昔は木造だったので、寒さは厳しいかもしれませんが、現代の無機質な鉄筋コンクリートよりはなんだか趣があります。
ちょっと昭和初期の古ぼけた学校の校舎を思い出しました。
縦長の廊下の両側にがっしりとした堅牢の牢獄が連なっています。
1棟には32室があり、1部屋9.9㎡とのことです。
1部屋には約3人~5人ぐらい収容できるみたいですね。
これぐらい広々しているとストーブを置いてもなかなか暖まらず寒そうです・・・。
また人形が置かれていて当時の生活が再現されていました。
オレンジ色の囚人服が目立っていますね・・・。
このスペースで5人が入ればちょっと窮屈かもしれません。
ポイント3.ユーモアたっぷりのお土産ショップ
最後の3つ目のポイントですが、お土産の紹介です。
出口付近にお土産屋さんがありますので、通り過ぎることはないでしょう。
お土産屋さんを通らなければ、外に出られないような配置がなんともビジネスちっくですね。
そしてオススメのお土産「オリのくまさん」・・・。
誰もが知っている「森のくまさん」とかけていて、考えた人すごいです!
ギャグとしてカバンなどにつけておくと面白いしネタになりますね♪
監獄博物館だけに手錠もありました。
悪用は厳禁ですが、記念に買うのもいいかもしれません。
どこで使うのか、出所祝いのお煎餅やお饅頭もありました。
ただの網走刑務所のロゴが入ったお土産よりは、小ネタが入っているパッケージのほうが話のネタに使えそうです♪
他にも「仮釈放中」「脱獄囚」などの文字が書かれたTシャツも売っており、なかなか通りを歩くのに勇気のいるグッズも満載でした!
部屋着としてならお土産にいいし、ネタで友達に買っていくのもいいですね♪
博物館だけでなく美しく整備された敷地
おまけですが、博物館は建物だけでなく、敷地内も整備されていて良かったですよ。
よく手入れされた公園のようで、目の保養になりました。
ところどころで、囚人の人形が刑務作業をしている光景があったりと、歩いているだけで刑務所内を体感することができました。
最後に
映画の「網走番外地」シリーズのために、網走刑務所は過酷な環境で凶悪犯だらけの最悪の刑務所というイメージがついてしまいましたが、実際は当時としては最新の設備もいれてあり、かならずしも現実とは違う感じでした。
最果ての地の極寒の中、道路を作る作業で200名以上の死者を出してしまったこともありますが、基本的には近代化された刑務所だったと言えるかもしれません。
網走刑務所=劣悪で極悪人のたまり場という固定観念が取り除けただけでも来た甲斐があったと思いました。
周囲には網走湖もあり綺麗な場所なので、皆さんもぜひ行ってみてくださいね♪