以前の記事でアラベスクの背中の柔軟性の話から、後ろのカンブレの「背中の曲げ方」の注意点をお話ししましたが、今回は補足的に曲げている最中に気をつけたいことをご紹介したいと思います。
後ろのカンブレがしっかりとできていれば、絵に描いたような美しいアラベスクも夢ではありません。
本記事では大人バレエにありがちな5つの間違いをご紹介しますので、鏡を見たりスマホで自撮りしながらチェックしていきましょう!
下にある過去記事のPart2にあたるので、そちらの記事も合わせて読んでいただければと思います。
腰椎(おかな周り)を引き上げ続ける!
腰椎は曲げてはいけないはもちろんですが、カンブレ中はずっと引き上げ続けましょう。
真上に引き上げ続けるからこそ、腰椎(おなか周り)は曲がらずに胸のほうが反っていき、カンブレの動きになります。
また腰やおなかが引き上がっていないと、かなりの確率でおなかが前にポコッと出てしまいます。
軸が崩れてしまいますし、美しい姿ではないし、腰にも負担がいく格好なので気をつけましょう。
横を向く時に、肩を一緒に傾けない!
顔を横を向く動作に引っ張られて肩も一緒にちょっと傾いてしまってしまうことは、大人バレエによくあるケースです。
上の写真のように、顔を横に向けても肩はついていかないようにしましょう。
初心者のうちは、顔は天井を見続け横を向かないで練習するのもありだと思います。
変な癖がついて肩が傾いたままになるぐらいなら、まずは肩を真っすぐ後ろに反らすのに慣れてからでいいでしょう。
また、後ろカンブレに限ったことではありませんが、アンオーで肩が上がってしまう人もいるので、しっかり下げるようにしましょう。
首は真っすぐを保って曲げないように!
胸を反らすことはわかっていても、背中の柔軟性が不十分だったりコツがつかめていなかったりすると、たまに首だけ曲げている人がいます。
背中がコチコチで微動だにしない人はもしかして、首だけでいきがちかもしれませんね。
始めは胸の反りは小さくてもいいので、首を真っすぐのままにすることを意識して、胸椎を後ろに傾けていきましょう。
正しいアンオーを常にキープする!
アンオーの形は後ろカンブレしていても、基本的に変わりません。
つい胸を反らすことに気を取られて、たとえばひじが内側に入ってしまいがちです。
また、手首も折れ曲がってしまう人がいますので、基本のアンオーの形はしっかり保ったまま後ろカンブレをしていきましょう。
膝はいっさい曲がりません!
後ろカンブレは、上体だけに影響があるので、膝はいっさい曲がりません。
膝が曲がるのは、腰から上体を曲げてしまったり、腰椎やおなか周りの引き上げがない時で、それだと軸が傾いて膝が曲がりやすくなります。
胸椎から下は一本の軸を維持したままなので、前述したとおり、くれぐれも腰椎周辺の引き上げを意識しましょう。
最後に
前や横のカンブレに比べると、後ろに反る動作は難しいですよね。
本人だけ気づかずに気持ちよく間違ってカンブレをしていることを、自分は
「ご機嫌カンブレ」
と(密かに)呼んでいますが、腰椎から曲げてしまうと、同じ背中を曲げる行為でも、バレエではなくなり「ご機嫌カンブレ」になってしまうので、ぜひ上記の注意点を意識して練習してみてください。
始めにも言いましたが、別の記事で後ろのカンブレの曲げる場所に絞った話もありますので、そちらも参考にしていただければと思います。
☑腰椎(おなか周り)は曲げずに、常に真上に引き上げる!
☑顔を横に向ける時、肩が一緒に傾かないように!
☑首も一緒に曲げちゃダメ!
☑アンオーの形キープする!
☑上体だけの動きなので、膝は曲がることはない!