バレエ

バレエ教室におけるレッスンの掛け持ちについて(Part1/3)「掛け持ちの種類と是非」

今回はバレエ教室におけるレッスンの掛け持ちについてお話ししたいと思います。

大人バレエで、よく話にあがるこの「掛け持ち」。

堂々とやっている人、こそこそとやっている人、いろんな方がいろんな理由でやっていますよね。

掛け持ちをする理由や態様は様々ですが、時として教室側とトラブルになったりするときもあります。

この記事では、掛け持ちの是非・注意点を交えながら進めていきますので、レッスンに取り組む際の参考にして頂ければと思います。

また、バレエ教室を経営されている方や、教室を開こうとしている指導者の方にも、運営していく上での参考になるかと思っています。

書いているうちに長くなってしまったので、3回に分けてお届けしますね。

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レッスンの掛け持ちの種類

まず掛け持ちの態様を整理しておきましょう。

掛け持ちには大きく分けて次の3種類あると言えます。

①正当な掛け持ち→他の教室との掛け持ちを、先生自身の言葉や態度によって認めている教室でレッスンしている

②不当な掛け持ち→掛け持ちを禁止していることを表明している教室にいるにもかかわらず、別の教室で隠れてレッスンをしている

微妙な掛け持ち→掛け持ちを奨励も禁止もしていない教室にいるけど、別の教室でレッスンをしている

一つずつ見ていく前に、大前提としてですが、

教室側が掛け持ちを認めていても、子供は掛け持ちさせないほうがいい

と思います。

バレエ教室はそれぞれの指導方法が少しずつ異なっているので、2つ以上の教室で習っていると子供の場合は混乱してしまいます。

大人でも初心者の方は混乱するので、子供の場合はなおさらですね。

なので、子供の場合は、一つの教室でじっくりと基礎を学ぶべきでしょう。

その分、初めの教室選びは慎重になる必要があるので、選び方についてはまた別のところでお話ししたいと思います。

正当な掛け持ち

子供のクラスは、指導上の観点から一般的には掛け持ち禁止が普通ですが、大人クラスの場合は掛け持ちを正式に許している教室もあります。

初めからオープンクラスをうたっている教室もありますし、チケット制を採用していてフレキシブルにレッスンを受けられるスタジオも、特に都内には多いです。

あるスタジオで

「大人の方はいろんな指導者のレッスンを受けたほうがいい」

とさえ言ってた先生もいましたが、レッスンの掛け持ちについて柔軟な姿勢の教室やスタジオもけっこうあります。

不当な掛け持ち

大人クラスでも、個人経営のバレエ教室などにおいて、自分の教室以外のところでレッスンをすることを、有形無形の形で禁止している教室もあります。

有形無形の形の無形の部分は、③の微妙な掛け持ちに該当するので、この後にお話しします。

有形については、教室によってきちんと掛け持ち禁止の契約書みたいなものを作ったり、あらかじめ教室の掛け持ちNGの方針が書かれた書面を渡すところもあります。

この場合の掛け持ちは、教室側の方針に背くことになりますが

「月謝制しかないホームグランドの教室で週3回のレッスンを受けているけど、もっとたくさん体を動かしたいから、他の教室にもお忍びでレッスンに行っています」

という大人バレエの方をけっこう知っているので、意外に掛け持ちが禁止でも隠れてやっている人は多いかもしれません。

微妙な掛け持ち

③は掛け持ちをしてもいいのか禁止にしているのか、どちらかわからない教室ですね。

②のように明確に禁止している教室もありますが、掛け持ちについて特に定めのない教室もあり、こちらのほうが一般的でしょう。

もちろん曖昧だから、掛け持ちをやっていいとは限らないのですが、ある程度教室の意向がわかならいと、掛け持ちするにしても少し後ろめたさを感じてしまう方生徒さんもいらっしゃると思います。

微妙な掛け持ち→教室側の掛け持ちに対する方針が不明のケース

①・②に関しては、大きな議論の余地はないでしょう。

中には②のように禁止しているにも教室にもかかわらず、隠れて他でレッスンをする方もいらっしゃいますが、教室の方針に従うべきですし、あまりオススメはしません。

きっぱりと退会もしくは移籍するか、徹底的に隠れて(?)レッスンしましょう。

問題は、③のように明確に禁止とはしていないけど、暗黙の了解で禁止している教室ですね。

一般常識として生徒は掛け持ちをしてはいけないのが当然だと考えている先生もいます。

当たり前のことだから、あえて言う必要はないというスタンスですね。

そういう指導者は掛け持ちが判明した時点で該当生徒を追い出すのですが、バレエはオープンクラスやチケット制を採用していることも多いので、ちょっと古い時代の考え方のような気がします。

とは言え、そのような発想をされる先生もいることは認識しておいた方がいいでしょう。

また、仮に教室側が掛け持ちを可としていたとしても

先生としてはいい気分ではない

ことは理解しておくべきです。

一途に自分の教えを信じて自分だけのレッスンを受けてくれる生徒と、いろんなところで掛け持ちをしていることがわかっている生徒とでは、教える熱量の違いも出てきて当然です。

中には、生徒の獲得のために囲い込みをする意図を持って掛け持ちを禁じている教室もありますが、単純にお金が入ってくるのが少なくなるからという理由以上に、自分だけで生徒を育てたいという気持ちは先生の中にあるものです。

こういう点はレッスンを受ける側は、最初に理解しておくべきだと思います。

レッスンの掛け持ちの是非について

自分が今までレッスンしてきた経験としては、掛け持ちはするのはありだと思っています。

次のPart2では掛け持ちのメリット・デメリットをご紹介しますが、メリットのほうが多いからです。

ただしですが

バレエを習い始めたばかりの方は、初めの2~3年はじっくりと一つの教室で学んでいったほうがいいでしょう。

バレエの教え方は千差万別なので、初心者の段階からいろんなところで習うと、混乱する可能性が高いからです。

それぞれの教室には独特の決まり事雰囲気がありますので、心理的にも落ち着かないですしね。

次回Part2は「掛け持ちのメリット・デメリット」を中心にお話ししたいと思います。

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