今回は腕のポジションの基本形アン・バーの主な注意点のご紹介です。
アン・バー自体の形は外見からだと、それほど難しそうな形ではないですが、意外と気をつけないといけないことが多いです。
このアン・バーから他のポジションが形作られると言っても大げさではないので、しっかりと正しい形を把握しておきましょう。
【アン・バー(En Bas)】
『En』:場所を表す前置詞で「~へ」「~に」
『Bas』:「下」を意味する単語
腕はなだらかな形にする
腕の形はトップ画面や下の写真の通りで、真っ直ぐにピンと伸ばさず、なだらかな曲線のようになります。
腕の状態を表す指導表現として
「楕円形のように」
「ひじを少し曲げる感じ」
などを聞いてきましたが、力を入れず自然な感じで腕を下ろすといいでしょう。

わきを「タマゴ一個分」の間隔ぐらい空ける
定番の指導表現ですが、わきにタマゴ一個分を挟むような感じで、間隔をあけます。
そのまま腕をダランとすると、確実にタマゴは潰れてしまうので、力は抜いていても、少しひじだけ前にして隙間をあける感じなります。
バーレッスン最初にあるプリエ×2&グランプリエのポール・ド・ブラで、よくアラスゴンからアン・バーの位置にいく動作がありますが、けっこう多くの大人バレエの方が、タマゴを割りがちなので、わきの空間はしっかり保つようにしましょう。

「タマゴ割れてるんですけど😅」
グランプリエで腕を下ろしすぎてしまい、脇に隙間がなくなってしまっている人がいた😱
アンバーで脇にタマゴ1個分が入るぐらいの形を保ってとよく言われるけど、脇をつぶしてタマゴもつぶしたら大惨事なので、きちんと脇にスペースを空けるようにしよう✴
— ゴン@バレエ好き or ウィリに囚われし者 (@GONGZHImogutubu) February 10, 2023
横から見るとひじが見える形にする
タマゴを割らないように、少しひじだけ前に出せば、自然とひじが横に見えるものですが、改めて鏡で見て横からひじが見えているか確認しましょう。
腕をただだらんとしていたら、ひじは見えません。
また、ひじの位置は真横ではなく、自然とわき(肩)より少し前の位置になるはずなので、あわせてチェックしておきましょう。

肩が上がらないようにする
ひじの位置に気をつけるようにいいましたが、ひじを前にするのにつられて、肩が上がってしまう人がいます。
肩が上がっていると、息苦しい姿になってしまうので、気をつけましょう。
ポイントは、腕の始まりを肩甲骨周辺に設定することです。

腕と上体のつながりの部分で腕を動かそうとすると、肩もつられて上がりがちですが、さらに奥の肩甲骨あたりを腕の始点とすると肩は動きにくくなります。
バレエでは日常の動作として腕を動かすのではなく
肩甲骨周辺から腕を動かす!
ことを意識するとうまくいくかもしれませんね。
これは他のポジションでも応用できますので、しっかり覚えて使っていきましょう。
センターで動いている時もアン・バーを保つ
以上の注意は静止状態であるなら比較的容易に修正することができますが、問題なのは
動いている時
ですね・・・。
たとえば、センターのアッサンブレやジュテ、もしくはシャンジュマンやカトルなどで動作が加わると、途端にアン・バーの形が総崩れになることがよく見られます。
難しいのですが、アン・バーの動く振りであっても、腕がグラつかないように注意しましょう。
最後に
アン・バーの位置が外れていると、他のポジションもそのままずれた形となってしまうので、まずこの基本形を確実にものにしておくことが大事です。
腕のポジションやポール・ド・ブラは、下半身に比べれば大人バレエでも(年齢が高めの人でも)きれいに見せることが十分に可能なので、鏡を見ながら頑張って練習していきましょう!