今回は山形市内にある「山寺」の御紹介です。
芭蕉の俳句にある
「閑さや岩にしみ入る蝉の声」
で有名なところですが、本当に心に染み入る印象的な場所なので、ぜひ一度行かれてみてはと思います。
約1,000段以上の階段を登るのはけっこう大変ですが、苦労して登っただけの甲斐はありますよ。
「山寺」の場所
山形駅から電車で20分、車なら30分ほどの距離です。
駐車場は登山口付近にたくさんあるので、レンタカーなどで来てもまったく困りませんよ。
この記事では山寺で1番眺めがいいと言われている頂上の「五大堂」を目指したいと思います。
上の写真にあるように、断崖絶壁の場所にあります。
この記事の流れとしては、細かいところは省いて
山寺入口→階段→本堂(根本中堂)→お店→芭蕉・曾良像→登山入口→登山→開山堂→五大堂(頂上)
で見ていきたいと思います。
「山寺」の入口
山寺付近には案内板がたくさんありますので、道に迷うことはありません。
案内に従って行けばたどり着けます。
だいぶ風雨にさらされて石が削られていますが、「名勝之史蹟 山寺」とありますね。
ここから階段を登っていけば、本堂である「根本中堂」が現れます。
「山寺」入り口の階段
本格的に登山を始める前のウォーミングアップのような階段です。
この時点でかなり辛そうな方もたくさんいらっしゃいましたが、登り切れば本堂は目の前なので頑張りましょう。
根本中堂
階段を上がると目の前には、素朴の作りながら威厳レベルが高いお寺が目に飛び込んできます。
多くの人がここで写真を撮っていました。
山寺の正式名称は「宝珠山 立石寺」なので、木板には「立石寺本堂」とありますね。
参拝前にしっかり煙を浴びて、けがれをを落としましょう。
煙ってけむいですけど、なぜかお寺を前にすると、かぐわしい香りとさえ思ってしまいますよね。
その場の状況によって、ただの煙にもなるし、邪気をはらう浄化装置にもなるので、お寺の雰囲気はちょっとしたトリックみたいですね。
科学的には自律神経を整える効果もあるらしいので、参拝前に自身の体を清めてお参りしましょう。
ちなみにそばにはトイレもありますので、登山をする前に行っておきましょう。
お参り
多くの方がいろんな思いを胸に秘めながら参拝してました。
こういうときだけ、尊敬の念を持ってしっかり神頼みをするところが、日本人の柔軟でいいところです。
参拝の作法の説明がありました。
宗派によって違うので、詳しい人でないと区別がよくわかりませんものね。
自分はイラストに目が引っ張られてしまい、つい肝心の脱帽を忘れて拝礼をしてしまいました・・・。
「招福布袋尊」でご利益を預かろう!
ついメタボだなと感じてしまいました(笑)。
ここまでおなかが出ていると、血糖値やHbA1cが異常値を示していそうですね。
「布袋尊のからだをなでて願い事をお祈りする」とありますね。
ヨーロッパでも触れるといいことがあると言われる銅像などあるので、尊いものに触ることにより御利益を預かろうとする発想は古今東西同じです。
みんなお腹を触るので、そこだけはワックスを塗ったようにピカピカです。
コロナ禍の現在でも、やはりみなさんリスクを冒してでも?願いごとを成就させようとしていました。
「山寺」のお店
ここから左手に向かうと鳥居がありますので、まっすぐ進みましょう。
鳥居をくぐるときは一礼をするものですが、きちんとやっていたのは外国人の方だけでした。
登山口に入る前に「山寺力こんにゃく」をはじめ、「さくらんぼソフトクリーム」「だしそば」などの名物グルメを売っているお店がたくさんあります。
本格的な登山が厳しい方はここで、おいしいものを堪能して終わらせるのもありかと思います。
昔ながらの腰を落ち着けるベンチがあり、風情があって良かったですよ。
芭蕉像・曾良像
さらに進むと芭蕉像が現れます。
この出で立ち、山寺の雰囲気に本当に似合いますね。
弟子の曾良像もありますので、忘れずに見てくださいね。
芭蕉にフォーカスが当てられることが多いですが、弟子のサポートがなければ芭蕉も容易には旅をすることもできなかったでしょう。
「山寺」登山口
そして、ここからが登山の始まりです。
ここからはお金を払って山に登る有料エリアです。
ここに来るまでも、十分に見応えがある場所なので、足腰に不安のある方はここまででも十分でしょう。
何とか頑張れるという方は、登山の途中でも休憩場所があるので、いけるところまで行くのもいいかもしれませんね。
登山のポイントを3つ御紹介
修行の登山と言われていますが、普段ある程度歩き慣れている方には、それほど苦にはならないかもしれません。
階段はたくさんありますが、よく整備されており、登りやすい印象でした。
ここで登るポイントを3つあげておきましょう。
リズムよく登って!
たくさんの人がいるのですが、できるだけ自分のペースを保ちながら登るのがいいでしょう。
階段を登るときの足の上げ下げも同じ速度のほうが、あまり疲れないものです。
リズムにバラツキがあると、不安定な音楽を聞かされている時のように、気持ちも疲れやすくなるものです。
できるだけ一定の間隔で前に進んでいくことが、意外に足の負担を軽くしてくれますよ。
こまめに休憩を入れよう!
一定のリズムも大事ですが、譜面に休符を入れることも忘れてはいけません。
幸いに要所要所で、休憩場所があるので、ベンチに腰をかけるのもいいでしょう。
ペースを守っていても体力は消耗していくので、一気にエネルギーを使うより、ちょこちょこと身体を休ませ少し回復させながら登るのも重要です。
時々来た道を振り返ってみよう!
休憩場所以外でも、時々立ち止まって後ろを振り返ってみましょう。
下の方の階段を見ると、自分がここまで頑張ってきたという成果物が景色となって現れてきます。
また、けっこう上のほうまでいって振り返ると、壮大な景色が広がっていたりします。
登山は大変ですが、同時に森林浴もしているので、時々人生を振り返るように、自分の来た道を振り返ってみましょう。
「開山堂」に到着
開山道にたどり着くまでの景色も素敵ですよ。
少し平らな道になるので一息つけますし、思わず一句詠みたくなるような光景が広がっています。
遠くに山が重なり合いながら、自然の景観を作っている眺めは、目に優しくそして心の疲れを取り除いてくれるようです。
登山という行為は不思議なもので、身体的には大きな負荷がかかっているのですが、気持ち的には普段抱えている重荷が、少しずつ取り除かれ心が軽くなったような感覚になります。
ここまで来れば、山寺のハイライトである五大堂まですぐなので頑張りましょう。
下に開山堂が見える動画をあげておきますね。
「五大堂」からの絶景
開山堂から五大堂に登るところだけ、ちょっと傾斜が急かもしれませんね。
しかもかなり幅の細い階段なので、上から降りてくる人と道を譲り合いがながら行く感じです。
そしてお疲れ様でした、ようやく到着です!
すでに多くの人が壮大な景色を楽しんでいました。
山にも品格があるのかと感じる光景です。
山寺から見る山は、どれも威風堂々とした風格のある山で、どこか山合にある町を守っている守護神のようなオーラを出していました。
芭蕉たちもこういう光景を見てきたかと思うと、感慨深いものがありましたね。
いつまでも眺めていたい景色でした。
山寺駅にちょうど電車が到着するところに遭遇♪
奇跡的に電車が駅に入ってくるところだったので、その時の動画をあげておきたいと思います。
電車は1時間に1本ぐらいなので、このようにちょうど電車が走っているところをおさめられてテンションが上がりました。
最後に
登山において危険なのは登りよりも「下り」とよく言われます。
下りは足を上げることがないし体力を多く使うことはありませんが、足を地面に下ろしたときの衝撃は思っている以上に膝に負荷がかかっています。
山を下りる際も登りと同じくらい注意して、休憩を適宜入れながら行くようにしましょう。
登山は大変でしたが、五大堂からの眺めは素晴らしかったですよ!
山形市を訪れた際は、ぜひ山寺登山にチャレンジしてみてくださいね♪