バレエ

バレエ教室におけるレッスンの掛け持ちについて(Part3/3)「掛け持ちする際の注意点・マナー」

前々回の

『バレエ教室におけるレッスンの掛け持ちについて(Part1/3)「掛け持ちの種類と是非」』

と前回の

『バレエ教室におけるレッスンの掛け持ちについて(Part2/3)「掛け持ちのメリット・デメリット」』

の続きで、今回はPart3として

「掛け持ちする際の注意点・マナー」

についてお話していこうと思います。

そして、最後に掛け持ちについて、バレエ教室を運営されている方への提言を述べていますので、現在教室の経営をされている方にも参考になると思います。

Part1・Part2を未見の方は、そちらを見てからにしたほうが流れがわかりますので、先にご覧ください。

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掛け持ちする際の注意点・マナー

まず掛け持ちをする際の最低限の注意点とマナーをまとめてみました。

掛け持ちを認めている教室でも、掛け持ちしていることをむやみに先生や他の生徒さんには言わない

前回お話ししましたとおり、実際に掛け持ちについて何も言わなくても、掛け持ちをしていると知った途端、激怒する先生もいらっしゃいます。

掛け持ちをOKとしていても、実際の心の中はわかりません。

掛け持ちを表面上だけ認めていることにして、実際にやっている生徒さんを探し出し、指導や発表会に差をつけようとしている先生もいました。

なので、むやみに掛け持ちをしていることは言わず、できる限り掛け持ちしていることは伏せておきましょう。

先生だってたとえ誰かが掛け持ちをやっているだろうと思っていても、実際には知りたくないはずです。

掛け持ちは双方に心理的距離ができてしまうものなので、できるだけ秘密にしておいたほうが無難です。

それぞれの教室の指導方法は常に従う

腕の使い方・アロンジェの高さ・顔の向きの微妙な角度まで

教えを受けている教室のやり方は忠実に守る

ようにしましょう。

他の教室のやり方をあまり匂わせないようにするべきです。

とは言っても、指導者はレッスンの様子を見て、だいたいすぐに他の教室のやり方をしていることを見抜けるものですが、少なくとも与えられた振りは言われたとおりに動きましょう。

前にとある教室で「他の教室の先生はこうやると言っていました」と言ってしまう大人げない大人女性もいましたが、先生は大変悲しい顔をされていました。

先生は自分のやり方を、信念を持って教えようとしてくれているので、最低限きちっと目の前の先生の指導方法は守るようにしましょう。

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他の教室の発表会の練習をしない

まれにいるのですが、堂々と他の教室でやる発表会の練習を、レッスン後に始めてしまう方がいらっしゃいます。

勝手に人の教室で他者の教室の舞台の練習するのは、教室側としては面白くありません。

練習の合間に、ちょっと振りの確認をする人もいますが、それもやめましょう。

振りの確認をしたい気持ちもわかりますが、その教室にいる間は、その教室でのやり方・指導方法に集中するべきです。

掛け持ちに関してバレエ教室側へ提言

旧来のレッスン形態にこだわりすぎない

第2回『バレエ教育に関する全国調査』によれば、2011年から2016年の5年間で、オープンクラスの実施割合が大きく増加していました。

逆に言えば、昔のお習いごとにあるような月謝制などは相対的に少なくなったということです。

月謝制でも振替などを認めている教室などありますが、よりフレキシブルな形態が主流になってきているということでしょう。

掛け持ちをする人の主な理由は、多様なレッスン形態を求めていることです。

もちろん自分の運営する教室がある場所の地域性他の教室の過多などにもよるのですが、時代が求めているニーズを丁寧に掘り起こすことが、教室の発展につながっていくのではないでしょうか。

「他で掛け持ちをする常識のない人が増えた」と愚痴っていた先生もいましたが、なんだかただ

時代に取り残されている感じにしか見えなかった

ですし、その後たいした教室運営の工夫もせず、結局その教室は潰れてしまいました。

掛け持ちをされる程度のバレエ教室と自戒することも必要

言うまでもなくバレエ教室も経済活動の一つです。

内部は師弟関係であっても、運営して行くには外に向けてビジネスとして考えていくことも必要です。

ネットを見ていると、掛け持ちをする生徒を非常識となじっている指導者もいますが、味方を変えれば

企業努力が足りず、顧客を他の教室に奪われているだけ

とも言えます。

とあるバレエ教室は生徒の指導だけでなく、発表会の頻度の変更・パ・ド・ドゥクラスなどのレッスン形態の多様化・月謝制とチケット制の併用など自分の教室の地域性に合わせて、様々な手段を試みていました。

かつては生徒が勝手に集まってくる時代があったかもしれませんが、子供クラスは少子化の波が押し寄せて人数が少ない教室が出てきていますし、旧来のやり方に縛られずに様々方法を考えていかねばならない時代になっています。

最後に

掛け持ちは教室側と生徒側の双方の考え方や思惑が一致しないと、トラブルになる可能性があるし、実際に大惨事なったものも見てきました・・・。

生徒側としては、掛け持ちをするにしても、最低限のマナーや思いやりを大切にしたいですね。

生徒としてはあくまでも師弟関係なので、指導者に対しては最大限のリスペクトが必要だと思います。

教室側としても、生徒のニーズを的確につかみながらの教室運営が今後さらに必要となってくるでしょう。

掛け持ちは微妙な問題もはらんでいますが、するにしてもお互い理解し合いながらしていければいいですね。

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