ツェルマットの特徴といえば、やはり壮大なマッターホルンのある町と言えます。
2024年9月にゴルナーグラードにある「3100クルムホテル」で宿泊した時に見た朝焼けに染まるマッターホルンの姿は、今でも忘れられませんが、その後にツェルマットに下りて、違う角度から見たマッターホルンのモルゲンロートもまた格別でしたよ!
ツェルマットで見るマッターホルンは、北壁がはっきりと見えるのが特徴で、ゴルナーグラードから眺めるのとは異なり、角度のついた荘厳な姿を堪能できる姿になっています。
今回は、自分がおすすめするツェルマットでの穴場スポットをご紹介しながら、このツェルマットで見たマッターホルンのモルゲンロートの様子をお伝えしたいと思います。
まずは、おすすめの穴場のご紹介
ツェルマットの街中には、マッターホルンを眺める絶好のポイントがいくつかあり、特に有名なのは上の地図にある「日本人橋」です。
ちなみに「日本人橋」は、多くの日本人がそこでマッターホルンを撮影するため、現地の人から揶揄されたネーミングみたいですね・・・。
上の写真を撮った日は天候が悪くマッターホルンが見えなかったとは言え、晴れていれば確かにここでの観賞はベストスポットなのですが、ここは多くの人でにぎわうため、せっかくの朝焼けをゆっくりと楽しむのが難しいところです。
そこでおすすめなのが、「日本人橋」から少し南に進んだ場所にあるスポットです。
「Matterhorn Alpine Crossing」の入場口付近で、小川が優しく流れています。
ここは観光客が少なく、静かにゆったりとマッターホルンを観賞できる穴場スポットでしたよ!
朝日がマッターホルンを少しずつ赤く染めていく様子を、じっくりと見守ることができるのも、この場所の良さです。
モルゲンロートの始まり
この穴場スポットで朝の静寂が漂う中、空が少しずつ明るくなり始めると、マッターホルンの頂上にわずかな紅色が差し始めました。
遠くから見つめていると、まるで山が炎をまとっているかのように、赤く染まっていきます。
「3100クルムホテル」からのモルゲンロートは間近に感じられ迫力がありましたが、今回のようにツェルマットの街から見るモルゲンロートにはまた違った魅力があります。
遠くから眺めることで、光が山肌を滑り降りるように移りゆく様子が際立ち、少し幻想的な雰囲気さえ感じられました。
光に包まれる山の神秘的な瞬間を静かに味わいながら、時間が経つのを忘れてしまいました。
途中でモルゲンロートが止まってしまう・・・
しかし、この日のモルゲンロートは、残念ながら途中で止まってしまいました・・・。
空にかかった雲が、朝日を遮ってしまったからです。
ほんの少し前までは、山が燃え上がるような鮮やかな赤色に染まっていたのに、急にその光が薄れていき、まるでたき火の後に残った木片がかすかに光を放っているような状態になってしまいました。
これはこれでキャンプ中にたき火を囲みながらまったりするような感じがあって悪くはなかったのですが、モルゲンロート的には中途半端な感じです。
少したつと、雲がまた少し移動し、山の中腹だけにわずかに赤みが戻ったものの、完璧なモルゲンロートにはなりませんでした。
それでも、少し残った赤色がかすかに光る山肌は、また別の美しさを感じさせてくれましたよ。
最後に
ゴルナーグラードで見たモルゲンロートとはまた違う表情のマッターホルンを、ツェルマットから見上げる体験もまた格別です。
完全なモルゲンロートにはならなかったものの、その自然の移ろいが見せる一瞬一瞬の表情が、心に深く刻まれました。
もしツェルマットを訪れることがあれば、ぜひ朝早く起きて、この穴場スポットでマッターホルンを観賞して頂ければと思います。